症状が重くなるうつ病は医師の適切な治療で根治可能

心の病気は珍しくない

カウンセリング

高まりつつある認知度

近年ではうつ病という病名も広く知られるようになり、職場や家庭での認知度が高まっています。うつ病はいつ誰がかかるかわからない心の病気です。よりいっそう複雑化する社会の中で、人はさまざまなストレスにさらされています。うつ病に限らず、心の病気を発症するリスクは誰もが抱えているのです。うつ病患者は年々増加しており、医療機関を受診している患者数が2008年に100万人を突破しました。今や決して珍しくない病気となったうつ病に関して指摘できるのは、時代とともに患者数が増加しているという側面ばかりではありません。以前であれば心の病気と認識されていなかったようなケースでも、認知度の高まりとともにうつ病と診断されるようになった例も少なくないのです。長期間にわたるうつ状態の継続はうつ病最大の特徴ですが、以前は性格の問題と見なされたり、単なる気分の落ち込みとして片付けられがちでした。顕著な身体症状が伴わない限り、心の症状は病気だと認識されにくいのです。極度にイライラした精神状態や、集中力の低下、無気力などはなおさら病気と結びつけにくいものです。精神医療の進歩と認知度の向上によってうつ病が広く知られるようになり、多くの潜在的患者が精神科や心療内科などの病院を訪れるようになりました。それまで治療の機会を得られずにいた患者が、病院を受診することによって症状が改善し、元の健康な心を取り戻しています。心の病気を治すためにも、性格や精神状態の問題で片付けられがちな点をよく吟味することが必要なのです。

治療はマイペースでいい

精神科や心療内科などの病院を受診して医師の診察を受けた結果、うつ病と診断された場合は本格的な治療が始まります。ここで焦りは禁物です。身体疾患の場合は早く治すということが第一に考えられがちですが、心の病気を早く治そうとしてもうまくいくとは限りません。むしろ気長にじっくりと治していく姿勢が大切なのです。うつ病の治療法には大きく分けて、薬物療法と精神療法の2つがあります。この2つの治療法と休養をうまく組み合わせることによって、疲れ果てた心を少しずつ治していくのです。環境その他から受けるさまざまなストレスが原因となって心が極度に疲労し、脳の神経細胞の活動が低下しているのがうつ病の状態です。神経細胞の活動を短期間で劇的に改善させることは難しいため、治療にはある程度の時間を要することが必要になります。従ってうつ病治療とは、基本的にマイペースでいいのです。病院から処方された薬を飲みながら、ストレスを遠ざけるように生活を変えてきます。病院にも定期的に通い、精神科医や臨床心理士との対話を通じて、自分の病気についての理解を少しずつ深めていくのです。病気になった原因に対して心が向き合えるようになるまでには、長い時間が必要になるかもしれません。多くの患者はそうやって一段一段、階段を上るように病気を治しています。あまりに忙しすぎた生活のストレスが、うつ病の原因となっている例も少なくありません。うつ病の治療中は、以前と違う時間の流れに心を委ねるよう心がけるといいでしょう。医師や臨床心理士も、患者の心に寄り添いながら治療を助けてくれるのです。